「今日の開祖語録」第18回
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(今日の開祖語録)
「少林寺拳法では、握ってもらい、握ってあげて、ひっくり返し合いをしながら、私も上手になりたいが、あなたも上手になりましょうと、互いの向上を積み重ねていく。また、こうした練習形態を通して、我も存在するが我以外の、自分とはさまざまに違った他も存在するという、このわかりきったようですぐ忘れてしまう人間社会の事実を認識していく。しかも自他の存在、関係を認識する中で、自分のことだけでなく、せめて半分は他人の気持ちやら幸せを考えられる人間に自らを変えていく。これが私たちのあり方だし、少林寺拳法との出会いが、そうした自己変革への一つの契機になってくれればいいということです。」
(1973年、指導者講習会)
【解説】
法形修練のその仕組み自体に教育性があるのだと開祖は言っておられます。もちろん開祖がそのように作られ、そのように意義づけをし、うまく活用しなさいと遺していかれた仕組みです。
この仕組みをうまく使えば、技が上手になればなるほど「他人のことも考えられる」人になっていくという修練です。もし、上手になればなるほど「自分さえよければ」という人になっているとしたら、開祖は「一体何をやっているのだ」とガッカリされることでしょう。
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